陸王を観たら無性に走りたくなる②
BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族"
- 作者: クリストファー・マクドゥーガル,近藤隆文
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2010/02/25
- メディア: 単行本
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それまではロードバイクで走るだけでしたがこの本を読んでからは自分の脚で走りだしたくて堪らなくなりました。
今はこの気持を陸王を観たことで走り出した人が多いのでしょうね。
そんな私も最近はついついサボりがちになったジョギングも陸王を観たことによって再び走りたい衝動に火がつきました。
陸王を観て走り出した人にもBORN TO RUN走るために生まれた は是非読んで欲しい本です。
この本の大まかな内容を説明すると
著者のクリストファーさんが足を痛めたのは2001年。当時は身長193センチ104キロとかなりの巨漢。医者には注射や矯正具、最新のランニングシューズを勧められ、走ることは身体に毒だと諭される。
そんなとき、メキシコの奥地にいる「走る民族」タラマウラ族のことを知る。彼らは一晩中トウモロコシのビールでパーティをして、翌朝ふらりとレースを始める。そのレース、丸2日走りっぱなし。500キロの山道をサンダル履きで走りぬく。日頃トレーニングはしないし、ストレッチも準備運動すらもしない。
なんで同じ人間なのに、こっちは足が痛くって、彼らはそんなに走れるのだ?
ここからクリストファーさんの冒険がはじまる。
という内容で話は主に3部構成となっています。
1.メキシコまで出かけ、史上最強の”走る民族”タラマウラ族の秘術を探る旅
2.人間の身体はもともと長距離を走るように出来ていることを、人類学的・科学的に解明
3.アメリカのウルトラランナー7人とタラマウラ族が、メキシコの荒野で大激突
これらがノン・フィクションと言うのだから面白くない訳がありません。
また、この本にはランナーにとって役に立つ情報が散りばめてあります。
例えば、
「シューズのサポート機能をどんどん増やすことで、われわれは足を自然な状態から遠ざけてきたんだ(中略)
人は何千年もシューズなしですごしていた。シューズにいろいろな矯正機能を加えようとすれば、過剰に足の機能を補うことになると思う。
直す必要のないものまで直すことになる。裸足になって足を鍛えれば、アキレス腱や膝、足底筋膜などに問題が生じるリスクは減るだろう」
ストレッチをするとかえって逆効果で、ストレッチをしたランナーは、(しないランナーより)けがをする確率が33パーセントも高いことが判明している。
これらの情報は目からウロコでした。
他に次の3つの法則は素足に近い足袋ランニングシューズの優位性を実体験を用いて証明することになります。
法則1 「最高のシューズは最悪である」
最高級シューズを履くランナーは安価なシューズのランナーに較べてけがをする確率が12.3パーセントも大きい。
法則2 「足はこきつかわれるのが好き」
新品シューズより履き古されたシューズの方が安全で、シューズがすり減ってクッション材が薄くなると、ランナーは足をコントロールしやすくなる。いや、コントロールしなければならなくなる。衝撃の恐怖から逃れるために
法則3 「人間は靴なしで走るようにできている」
プロネーションはすっかり悪い言葉になってしまったが、本来それは足の自然な動きにすぎない。足は内転(プロネート)するようにできている。
プロネーションの動きを見るには、シューズを脱いで家の周りを走ってみるといい。路面が堅い場合、足はシューズを履いていたときの習慣をいったん忘れ、自動的に自己防衛モードに切り換わる。あなたは無意識のうちに足の外側で着地し、小指から親指にかけてそっと転がすようにして、足をフラットにするだろう。
それがプロネーションだ。ショックを吸収するこのおだやかなひねりがあるから、土踏まずは縮まるのである。
「シューズを履くのは、足にギブスをはめるようなものだ」(中略)シューズが仕事をすれば、腱は硬くなり、筋肉はしなびるというわけだ。足は戦いを生きがいとし、プレッシャーのもとで強くなる。怠惰にすごさせたら、衰弱するだけだ。徹底的に使いこめば、(土踏まずは)虹のように見事な弧を描く。
ケニア人トップランナーに共通していることは、驚異的な足の弾性がある。それは彼らが17歳になるまで靴を履いて走ったことがないためだろう。
走ることを語りだしたらついつい長くなりました。
次回は陸王でも話題になったミッドフット走法について書き込みたいと思います。
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